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補聴器を取り巻く日本の現状とは|Japan Track(ジャパントラック)2018 調査報告

こんにちは、KIKOE LIFEです。

19世紀末に、電話の発明で有名なグラハム・ベルが電話の技術を応用し、電気信号で音を大きくする補聴器を開発して以降、補聴器の性能や小型化は年々進化し続けています。

今回はそんな「補聴器」をピックアップし、補聴器を取り巻く日本の現状についてお伝えします。

Japan Track(ジャパントラック)2018とは?

「ジャパントラック2018」とは、人々が難聴や補聴器についてどのように考えているか、補聴器の使用状況はどうなっているかなどについて調べた大規模な実態調査の結果です。「ジャパントラック」の結果の一部は、ヨーロッパで行われた「ユーロトラック」の参加国と比較することができます。諸外国の調査結果と比較することで、日本における難聴者や補聴器装用者を取り巻く現況や課題を検討することができます。

では早速、「ジャパントラック2018」の中から、いくつかの調査項目についてお伝えします。

難聴者の割合は?

一般的に「何かしらの聞こえにくさがある割合」は人口の約10%と言われています。ジャパントラック、ユーロトラックの結果も同様の数値を示しており、どの国も難聴者率に大きな違いはありません。

2019年9月時点の日本の人口は約1億2615万人なので、その10%というと、約1260万人が聞こえにくさを有していると推測できます。

難聴者の補聴器使用率は?

「難聴者率」では、各国で大きな違いはありませんでしたが、「難聴の自覚がある人のうち、補聴器を使っている人の割合」は下図の通り大きな違いがあります。日本における補聴器使用率は、諸外国の半分以下という結果です。

WHO(世界保健機関)は、聴力レベルが41㏈から補聴器装用を推奨しているのに対し、日本では50㏈を超えてから検討し始める方が多い傾向にあります。また、日本では補聴器装用を開始する平均年齢は70歳代で、欧米諸国と比べると約10歳ほど遅い現状にあります。

補聴器の両耳使用率は?

補聴器使用者のうち、両耳に補聴器をつけている人の割合を示しています。諸外国に比べ、日本の両耳装用率は低いことがわかります。

補聴器使用者の満足度は?

補聴器装用に対する満足度は、諸外国が概ね70%以上を示しているのに対し、日本は著明に低いことがわかります。

補聴器使用者の満足度が諸外国に比べて日本が低い理由として、以下のことが考えられます。

日本は補聴器の装用開始年齢が遅い

諸外国と比べて日本では、補聴器装用開始年齢が10年ほど遅い現状にあります。高齢になるほど補聴器に慣れにくくなるため、日本での補聴器装用満足度の低さの要因の一つになっています。

熟練の補聴器技能者が少ない

約6000店の補聴器取扱い店のうち、補聴器の専門資格である認定補聴器技能者が常駐している店は3割程度です。補聴器の調整の良し悪しによって、装用満足度は大きく影響をうけます。

補聴器購入後の来店回数が少ない

補聴器の装用効果をあげるためには、購入後、数回は補聴器店に通い、音量や音質などの再調整を重ねることが必要です。日本では、購入後一度もお店に来店しない方も多数おられます。

補聴器に対する適切な理解が不足している

補聴器をつけて難聴が治るわけではありません。相手の話し方や周囲の環境によって、補聴器の聞こえ方は大きく左右されます。

補聴器1台あたりの購入価格は?

補聴器1台あたりの平均購入価格は15万円です。

補聴器を購入しない理由は?

補聴器を持っていても使わない理由は?

さいごに

補聴器とうまく付き合いながら、コミュニケーションの機会や生活の幅を広げていけたらいいですね。次の大規模調査は2021年の予定です。少しずつでも、補聴器を取り巻く環境がより良く変わっていけばいいなと思います☺