補聴援助機器

電話の声を文字化する|音声認識機器の使い方や効果について

こんにちは、KIKOE LIFEです。

難聴や聴覚情報処理障害などによるきこえにくさがあると、対面での会話以上に電話の声は聞き取りにくさを感じる方が多くいます。今回は、電話の声を文字化する機器についてご紹介します。

ベルマンマキシプロ

スマホにかかってきた電話の音声を文字化する際に使います。

自立コムホームページより

◆スマホとBluetooth接続でき、通話や音楽の音量を増幅できる。

◆ベルマンマキシプロを音声認識アプリの入った端末(スマホ、タブレット、パソコン)と音声認識ケーブルでつなげることで、電話の音声を文字化できる。

◆イヤホンで聞きながら文字でも読める。

◆¥38,500(ベルマンマキシプロと音声認識用ケーブルのセット)

① ペアリングする

通話用のスマホとベルマンマキシプロをブルートゥースで接続します。ペアリングの方法については、ベルマンマキシプロの製品マニュアルを見てくださいね。

② 音声認識アプリを入れる

通話用のスマホとは別に、文字を表記する端末に音声認識アプリ(いずれも無料)を入れます。

◆iOSの推奨アプリ:自立コムの音声認識アプリJV2T(Jiritsu Voice to Text )

◆Androidの推奨アプリ:Text Hear Personal Hearing Aid、JSpeech

◆パソコンの推奨アプリ:JSpeech

※いずれもUDトークは非対応です。

※2020年3月現在、Text Hear Personal Hearing Aidがインストールできない状態なので、Androidの方はJSpeechをお使いください。

音声認識アプリのインストール方法や使い方については、自立コムの解説ページをご覧ください。

③ 機器をつなぐ

機器のつなぎ方は☟の通りです。

上の写真の①と②はセットで売られています(¥38,500)。文字表示を見ながら通話の音声をイヤホンで聞く時は、別途④のオーディオ変換ケーブルを準備してください。

②の音声認識ケーブルをパソコンにつなぐ場合は、☟のようにイヤホンマークの部分にさしてください。

差し込んだあとパソコンの画面上に☟のような表示が出たら、「ヘッドセット」でOKボタンを押してください。

実際に使ってみました

文字表示用にスマホを用いた場合です。撮影で使用したスマホはiPhoneなので、音声認識アプリのJV2Tを使っています。ベルマンマキシプロの場合、通話相手の音声のみ音声認識されます。

文字表示用にパソコンを用いた場合です。音声認識にはJspeechを使っています。

これくらいの通話内容であれば、誤変換なくスムーズに文字表記されますが、早口やボソボソ声、複雑な内容などの場合は、どうしても誤変換は生じてしまいます。ただ、自分でも聞きながら文字としても読めるので、電話対応時の聞き取りを助けるうえでとても便利な手段だと思います。

無料(送料のみ自己負担)で1週間レンタルできるので、関心のある方は一度試してみてくださいね。(1週間レンタルの場合は、オーディオ変換ケーブルもイヤホンもセットになっているので、自分で準備するのは文字表示用のスマホorタブレットorパソコンのみで大丈夫です)

テレホンテキスト

次に、固定電話の通話音声を文字化できるテレホンテキストをご紹介します。

自立コムホームページより

固定電話につなげるだけで、電話の音声を音声認識アプリの入った端末(スマホ、タブレット、パソコン)に文字表示できる。

◆受話器で聞きながら文字を読むことができる。

◆¥22,000(税抜)

① 音声認識アプリを入れる

ベルマンマキシプロの時と同じです。文字表示用の端末に下記の通り音声認識アプリを入れます。

iOSの推奨アプリ:自立コムの音声認識アプリJV2T(Jiritsu Voice to Text )

◆Androidの推奨アプリ:Text Hear Personal Hearing Aid、JSpeech

◆パソコンの推奨アプリ:JSpeech

※いずれもUDトークは非対応です。

② 機器をつなぐ

受話器のコネクタを電話機本体から外して、テレホンテキストのコネクタをさします。

受話器のコネクタをテレホンテキストにさします。

詳しい説明は、テレホンテキスト製品マニュアルを見てくださいね。

実際使ってみました

文字表示用にスマホを用いた場合です。スマホは音声認識アプリのJV2Tを使っています。自分の声と相手の声がどちらも文字表示されます。

テレホンテキストも無料で1週間レンタルできます(送料のみ自己負担)

テレホンテキストは、日常生活用具の「聴覚障害者用通信装置」(対象等級:聴覚・音声言語障害の身体障害者手帳2・3級)の給付対象になっています。日常生活用具とは、日常生活をより円滑に行うことができるよう、障害の種別・程度により給付される用具のことです。市区町村によって給付要件が異なる場合があるので、お住まいの区役所(福祉事務所)で確認してくださいね。

さいごに

相手の話し方や話す内容によって音声認識の精度はどうしても影響を受けてしまいますが、聴覚情報だけではなく、これら機器による視覚情報もうまく活用することで、少しでもコミュニケーションに伴う困り感を軽減できればいいなと思います。どうしても電話対応が必要な職場に勤めている方は、会社側にこのような機器の設置をしてもらえないか聞いてみることも一つだと思います。